ストレートネックについて

頚椎(首の骨)は7個ありますが、通常は前へカーブしています。しかしこの頚椎の弯曲が少ない、またはない方がいらっしゃいます。
このようなタイプの首をストレートネックといいます。

もしあなたが姿勢はいいはずなのに首がしんどい、肩こりや腰痛がある、またはシビアな頭痛も持っている、さらに人からはよく「首が長い」と言われるのであれば、ストレートネックかもしれません。

ストレートネックを自覚してらっしゃる方はまれですが、カイロプラクティック院を訪れる方々の中では意外に多くの割合を占めています。

ストレートネックの方は頚椎だけでなく、背骨全体がストレートな傾向があります。
(詳しくはストレートタイプをご覧下さい)

頚椎のカーブ

頚椎に限らず、横から見た時の背骨の弯曲は重力のストレスを軽減する作用があると言われています。そう考えればスレートネックの方は頭の重みを支えるのに不利な環境にあると言えます。

改善への道筋は?

ストレートネックの方には多くのケースで独特の筋バランスが見られます。胸鎖乳突筋や斜角筋といった首の前や横にある筋肉が固く、肩甲骨の内側の上の方や後頭部と首の付け根周辺にしんどさを訴えます。

胸鎖乳突筋と斜角筋
胸鎖乳突筋と斜角筋
肩甲挙筋と後頭下筋群
肩甲挙筋と後頭下筋群

 

  • この後頭部周辺の筋肉(後頭下筋群)の過緊張はダイレクトに頭痛の原因となります。これはストレートネックの方がしばしばシビアな頭痛を持っている事と無関係ではありません。(後頭下筋群の過緊張はめまいの原因にもなります)
  • ストレートネック特有の筋のアンバランスを改善させるには、施術に加えて日常的な姿勢や座り方の矯正、習慣的なストレッチなども必要です。
  • さらに呼吸の仕方も大切です。頚椎の横から肋骨に付いている斜角筋は息を吸う時に肋骨を上に引き上げるべく活動します。腹式呼吸ではなく胸郭を広げて胸で呼吸している人は斜角筋が緊張してカチカチになる原因を呼吸するたびに作り続けていることになります。
  • 先天的な要素が大きい方に対しては、外的に頚椎のカーブを作るという考え方は私はしません。そういう考え方がなくはありませんが、頚椎の前弯には椎間板の形も関わっていますから、外的にカーブを作ろうとすると椎間板に無用なストレスを与える可能性があります。

ムチ打ちに後に筋肉の反応によってストレートネックになることがあります。このケースでは筋肉や関節の状態を改善させることで、頚椎の正常なカーブを取り戻す必要があります。

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