「代償」という言葉の意味を調べると「他人に代わって損害のつぐないをすること」と出てきます。
みんさんは体が私たちの意識にのぼらないレベル、領域で様々な代償行為を行っているのをご存知ですか?
分かりやすい例を挙げれば・・・・
股関節や骨盤のねじれや歪みで、左右の脚の長さは簡単に変わりますが、土台が傾けば背骨も歪みます。
例えば、ある部分が左にねじれたとしましょう。
そうするとその上は右にねじれます。
これも代償です。
この場合は土台の歪みを整えない限り、上の歪みは根本的に改善することは当然できません。
もうひとつ、前回、前々回で取りあげた関節の可動域の例を挙げて説明してみましょう。
例えば、ある関節の可動域が減少すれば、その近くに可動域が亢進した関節が現れる可能性が生まれます。
上の関節が動かない分、下の関節が頑張ってたくさん動こうとするからです。
つまり体はどこかに不具合が生じると、全体として補おうとするのです。
ゆえに「症状がある場所」イコール「悪い場所」とは限らないのです。
不具合が生じた場所は、他の部位で起こった問題を肩代わり、補正した結果として問題が二次的に起こってしまった。
そのようなケースが実際に数多く存在します。
だからこそ部分だけでなく全体をみる事が大切なのです。