人は痛みやしびれ、関節の可動域の減少などの具体的な症状が現れて初めて、問題が起こっている事を自覚します。
逆に言えば感覚的な変化がなければ、たとえ潜在的な問題がどれだけ潜んでいようと、「自分は健康だ」と信じている事でしょう。
この仕事をしていて感じる事は「体は決して受けたダメージを忘れない」という事です。
例え自覚できる症状が現れていなくても、体にはあらゆるダメージが刻まれ続けています。
体の不具合は突然起こったように感じる場合でも、実はそうではありません。
症状はバケツから水が溢れた時に初めて自覚できる形で現れるという事です。
例えば事故による「むちうち」なども、その時は問題ないように思えても、何年も経ってから症状が現れる事がしばしばあります。
この例は自覚があるか否かは別にして、受けたダメージは消えはしない、という事を証明しています。
もちろん現代社会を生きる上では、無理を承知で動かないといけないこともあるかと思います。
しかし、くれぐれも過信してはいけません。
体が沈黙しているからといって、「俺はこのペースでも大丈夫なんだ」とは思うのは大きな間違いです。
自らに無理を強いた代償はいつか必ず支払う時がやってきます。
無理をしなければならない時こそ、出来る限り体をいたわり、体に感謝するという姿勢を持つ事が大切です。
もちろん最初から無理をしないのが、体にとっては最良の道であることは間違いありませんがね。
みなさん、体をどうか大切に使って下さいね。