固有受容器はセンサーのような働きをする器官で、私たちの体中に分布しています。
分布している場所によって機能も異なりますが、おおむね外界に対する認識や体のコントロールに関わっています。
例えば私たちは真っ暗な場所で平らではない地面の上を歩く時も、自分の体が今、空間の中でどのような状態や位置にあるかを把握できますよね。
つまりこの時、視覚とは別のものを頼っているわけですが、それこそが固有受容器なのです。
固有受容器は色んな情報を脳に送っていますが、私たちの意識にはのぼりません。
しかし手や足、関節の周りにはたくさんの固有受容器が存在します。
私たちの背骨には多くの関節がありますが、ここにも固有受容器はたくさん分布しています。
固有受容器の機能が落ちる事によって、体や背骨に歪みやねじれなどが生じる原因ともなります。
また、椎間板や椎間関節が劣化してくると固有受容器の機能も落ちてきます。
この辺りの関係はニワトリと卵のどちらが先か?みたいな話になりますが、私たちがその存在を自覚しない固有受容器が大きな影響力を持っている事は知っておいて下さい。
体幹トレーニングで腰痛が改善した、という話を聞いたことはありませんか?
あれは結局のところ筋肉だけでなく、固有受容器のトレーニングにもなるからこそ有効なのです。
固有受容器はバランスを絡めた運動をすると鍛えられます。
背骨の周りには小さな筋肉がたくさん付いていますが、これらの筋群は様々な動きの中で脊柱を安定させるように働きます。
しかし機能が落ちてくると腰痛などを起こしやすい状態にもなってしまうのです。
とは言え、忙しくてトレーニングをする時間がないという方もおられるでしょう。
大丈夫です。
日常の動き、立ち方や座り方、体の使い方をあなたが意識して行う事で、固有受容器は鍛える事ができます。
イメージしてください。
体中にセンサーがあって、常に脳に情報を送っている、と。
ぜひとも理想的な位置に関節を配置して下さい。
独力では難しいとい方は、ぜひ私たちを利用して頂ければ。