ファーストコンタクト

レイキとの初めての出会いは2008年末の事だったと思います。当時は私はある院に勤めていましたが、ちょうど独立開業を考えていた時期でした。

ある方の紹介でレイキを受けてみる事になりましてね。当時はあわよくば自分の施術に取り入れようとか、そんな事は全く考えていませんでした。
単なる好奇心が強かったと思います。休みの日に電車に乗って会いに行きましたよ。

そのレイキの先生は年配の女性でしてね、自宅で施術をしていらっしゃいました。今にして思えば臼井レイキをルーツに持っていらっしゃる方でした。
冬でしたから、確か僕はダウンジャケットを着ていたと思います。最初に応接間に机をはさんで座りながら、軽くお話をしましたが、話の流れの中で先生が私の背中に手を当てられたのです。

まだ私はダウンを着たままでしたが、その段階ですでに背中には触覚として感じるものがありました。説明するのは難しいのですが、何かぼわ~っとした感覚です。

実はその後の記憶は曖昧なのですが、あのレイキとのファーストコンタクトの瞬間だけは今でも良く覚えています。

気?

実はレイキと出会う以前から、自分の手から色々と感じるものはありました。おそらくは「気」のようなものだろうと自分では思っていましたが、施術中に意図すればそれが手から出せる事にも気付いていました。

例えば首を調整している時に、患者様は寝てしまいやすい傾向があるのですが、絶対に寝ない患者様が当時いらっしゃいましてね。

ただ私がいわゆる「気」的なものを出しながら首を触ると、寝てしまうんですよ。これは何度も試しましたが、その方は私が意図して出した時にだけ寝てしまいました。

手から出ているのもが何であれ、患者様を癒す助けになるのであれば私としては惜しまず使っていきたいところでしたが、やがてある事に気付きました。

それを出しながら施術をし続けると、私自身の消耗が激しいのです。当時は一日にかなりの人数を施術していましたので、私としてはこれでは体がもたないと思いましてね。

それで「気」的なものを使うのは結局は止めてしまった、という事がありました。

そんな経験から、レイキというものの存在を初めて聞いた時も、拒絶反応的なものはありませんでした。

それでも初めてレイキヒーリングを受けにいく時には半分はだまされた気持ちで行こうと思ってましたよ。

例えどんなに良い先生であろうと、もし私が何も感じなければ、残念ながら私にとっては何もないのと同じですから。

で、結論を言えば最初に書いた通り、施術に入る前に感じてしまったわけです。背中にぼわ~っとした感触をね。

開業

私は2009年の3月に開業しました。初めてのレイキ体験後は、そのレイキの先生には開業にともなってのアドバイスを頂きましたが、開業してからは足は遠のいてしまいました。

レイキに関してはその存在は知ったものの、自分が使うという発想はないまま、時間の流れとともに私の中では埋もれた存在になっていこうとしていました。

しかし2010年には再びレイキと再開することになってしまったのです。

Iさん

私が開業する前に勤めていた院で出会ったIさんという方がいらっしゃいます。もともとは院に通って下さっていた患者様ですが、不思議な縁で仲良くさして頂くことになりましてね。
そもそもレイキの先生を紹介して下さったのはIさんでして、それまではレイキという言葉すら私は知らなかったわけです。

私が開業してからは患者様としてたまに来て下さっていたのですが、ある時にIさんご自身が近々レイキの伝授を受ける事になった、という話を伺いましてね。

ですがこの段階では私自身、修業ではなく伝授でレイキが使えるようになる、という話がにわかには信じがたい話に思えました。

今にして思えば失礼な話ですが、それこそ話半分で聞いていたわけです。この時もまだ自分がレイキを使う可能性については全く考えてはいませんでした。

それからしばらく時間が流れて、Iさんがまた来院して下さった時のことです。施術が終わった後、Iさんが私に対してレイキヒーリングをしてくれると言うのです。

思わぬ展開でしたが、私としてはありがたく受けさせて頂く事にしました。それでも施術台に横になりながら、「本当に大丈夫なの?」と思っていましたよ。

私が上向きで寝転がると、Iさんは私の頭に向かって両手をかざしました。

第三者が見たらカルト宗教の儀式かと思うような光景ですよね。

私はレイキの存在については認めていましたが、伝授を受ければすぐに使えるようになるシステムについては懐疑的でした。

加えて、せっかく好意でレイキヒーリングをしてくれているのに、自分が何も感じなかったらどうしよう?もしそうなったら申しわけないな、という微妙な気持ちもありました。

しかし結局は余計な心配でしたよ。頭の上に手をかざされてから間もなく、しっかりと感じ始めました。

Iさんに対しては本当に失礼ですが期待していなかった分、余計にすごいなと思いましたよ。始めてレイキを背中に感じた時と同じように、その瞬間の事も私の脳裏に焼きついています。

実はそれ以降の記憶は定かではありません。おそらく早い段階で眠ってしまったからでしょうね。

アチューメント

その体験からほどなくして私はIさんからレイキの伝授を受けることになりました。当時はレイキを自分の施術に取り入れる事について具体的なプランなどはなく、とりあえず受けてみようという感じでした。

伝授はレイキの世界ではアチューメントと呼ばれますが、英語の辞書を引けば「調和」「適合」「同調」と出てきます。

レイキ用語としてのアチューメントは「同調」がフィットするのではないでしょうか。

アチューメントは興味深い体験でした。何度か受けましたが個人的に一番印象的だったのは臼井レイキのファーストです。

その後サードまで受けましたが、ファーストが最もパワーを感じたの覚えています。まるで自分が地球から打ち上げられたロケットの中にいて、強烈なGがかかっているような感覚でした。

「レイキ」や「アチューメント」で検索すると「宇宙のエネルギー」という言葉がよく出てきますが、私自身は実は少し違った認識を持っています。ただ私としてはみなさんに余計な先入観を持ってほしくはありませんので個人的見解はここでは控えようと思います。

体験や経験を通したその人にとっての真実、というものは人の数だけ存在すると思いますから。

実践

当院に来られる患者様は基本的には具体的な症状を持っておられるので、レイキを施術に取り入れることに関しては何も難しいことはありませんでした。

例えば、レイキを使い始めてから2年程たった頃でしょうか、いわゆる四十肩、五十肩の女性の方が来られましてね。正確には癒着性関節包炎といいますが、症状としては肩を動かすことによる痛みと、顕著な可動域の制限が生じます。

症状のきつい方になると、どの方向にもほとんど腕を動かせない、というケースもあります。
ここまでひどいと、実際のところ徒手療法的なアプローチの選択肢は少なくなってしまいます。

実はその患者様はまさに、そのようなきつい症状の方でした。
私はその方に対しては徒手療法的な操作も行いましたが、主にレイキヒーリングを肩の関節包自体に行う、という事をメインに施術をしました。

結論を言えば、とても上手くいきましたよ。

初診であったにも関わらず、その方は私に対して信頼感を持って下さっていたようで、体はとても良い反応をしてくれました。

癒着性関節包炎自体はたとえ放置していても、時間がたてばいつかは痛みはおさまります。ただその場合は回復の早い方でも数ヶ月はかかりますし、長引くケースでは1年半たっても治らない、という方もいらっしゃいます。加えて痛みがなくなっても可動域の制限が残ってしまうケースも珍しくありません。

ただその患者様は比較的短い時間で回復されました。私にとってはとても印象的なケースでしたので、今でもよく覚えています。

ちなみに今ではありがたい事に、その方のご主人やお子さんも来て下さっています。

レイキに感謝

正しい解剖学や病理学の知識があれば、徒手療法的アプローチのみであっても、かなりの事が出来ます。ただそれだけではカバー出来ない方ケースがあるのも事実です。そういった部分でもレイキは新しい可能性を見せてくれますし、私自身助けられてもきました。レイキに対しては感謝しかありません。

日本ではなぜか「レイキ」と「スピリチャル」は切っても切れない関係のような印象がありますが、私としてはそれを残念に思っています。レイキを施す人、受ける人が限定されてしまう結果になっているからです。

だからこそ、私のように人の体を物理的に調整する立場の人間が、レイキヒーリングを取り入れる事には意味や価値があると思っていますよ。

私自身はもしこの仕事についていなければ、レイキと関わりを持つことはおそらくなかったと思います。
ただこの仕事を続けていく上では、いつかは関わることになっていたのでしょう。必然というか、縁があったという事でしょうね。

あなたが今これを読まれているという事は、これからレイキに触れる方なのかもしれませんね。先程は「縁」という言葉を使いましたが、世のことは全てが縁といっても過言ではないでしょう。

どうかあなたが良いご縁に恵まれますように。

カイロプラクティック・ブリーズ  井上省二

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