膝の痛みについて
「膝痛」とひと言にいっても痛んでいる構造や原因は様々です。膝自体に問題がなくても腰や骨盤、股関節の問題から膝に痛みを感じる事すらあります。
どこが悪いのか分からないけど、とりあえずサポーターをする、コンドロイチン硫酸を飲む、そんな対応はお勧めできません。それでなくても膝は問題を生じやすい関節です。まずは痛みの原因を突き止めることがとても大切なのです。
中にはカイロプラクティック院では膝の治療はしないと誤解されている方もいらっしゃるようですが、もちろんそんな事はありません。ここでは膝の違和感や痛みの原因となりやすい膝蓋大腿関節の問題を取り上げます。
膝蓋大腿関節に生じる問題
膝蓋大腿関節とは膝のお皿と大腿骨(太ももの骨)が造っている関節のことです。
お皿は大腿骨の溝にはまってますが、膝を伸ばせば上に、曲げれば下に移動します。お皿の裏には軟骨がたっぷりありますから、この正しいレールの上を移動している間は問題はありません。
しかしお皿の運動がこの軌道から外れてくると様々な問題を生じる原因となります。
膝蓋骨(お皿)がレールから外れていく時は、ほぼ間違いなく外側に外れていきます。
膝蓋骨を安定させている構造は内側にも外側にもありますが、内側は弱くなりやすく、外側は強くなりやすいためです。
膝蓋骨が外側に引っぱられると、膝の曲げ伸ばしで違和感や痛みを生じる原因となりますが、他にも以下のような事が起こり得ます。
- 膝を内側に安定させている構造が引っぱられる。(膝内側の痛み)
- 誤った軌道を動くことで膝蓋骨の裏の軟骨が劣化する。(お皿の裏側の痛み)
- 膝蓋骨を外側に安定させている構造が固くなって神経を圧迫する。(膝外側の痛み)
膝蓋大腿関節の劣化は膝痛の原因となるだけでなく、やがては膝全体の劣化にもつながります。
治療への道筋は?
- 膝蓋骨の正しい運動を取り戻す。
- 膝蓋骨を外側に引っぱっている構造を開放する。
- 膝蓋骨の内側を安定させている構造を強化する。
- 膝の曲げ伸ばしに関わる筋肉のストレッチや強化
その他の原因
膝痛の原因となるその他の要素を、痛みを生じる場所に分けていくつか挙げてみます。
鵞足腱炎(お皿の下の内側に痛み)
- 膝の内側のスネの部分に付いている腱の炎症です。
- 膝の曲げ伸ばしで症状がでます。
- 膝の曲げ伸ばしを繰り返す活動がリスクとなります。
関節症(膝内側が多いが外側もある)
- 関節の劣化、老化です。
- 目安としては40代以上ですが、女性に多いです。
- 初期では膝の痛みだけでなく、関節の固さやむくみを感じます。
腸脛靭帯摩擦症候群(膝の外側に痛み)
- 太ももの外側にある腸脛靭帯が大腿骨の関節の外側に擦れて痛みを生じます。
- 膝を少しだけ曲げた角度(約30度)で痛みを生じます。
- 固い腸脛靭帯はもちろん、お尻の筋肉の固さもリスクとなります。
ジャンパーズニー(お皿のすぐ上、またはすぐ下に痛み)
- お皿に付いている膝を伸ばす筋肉の腱や靭帯の劣化です。
- ジャンプ、キック、ランニングなどの継続が原因となります。
- 膝を曲げ伸ばしする筋肉の固さはリスクとなります。
膝窩筋腱炎(膝の後ろ側、または外側に痛み)
- 傾斜や下り坂でのランニングが原因となります。
- 下り坂の歩行やランニングで痛みますが、上り坂では痛みません。
- 長距離ランナーは痛みのために立ち止まるかもしれません。
ご覧のように膝痛の原因となる構造が膝の周りにはたくさんあります。
他にも靭帯や半月板、脂肪体や滑液包なども問題が生じれば膝痛の原因となります。
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大阪市平野区のカイロプラクティック・ブリーズ
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